
─ふぁいあ ひのめぐみ【キリンビバレッジ株式会社】─
新しい教室は何人か男性が居てあたしとはとても歳が離れている人達が多いけど
一人だけ それほど年上ではない人《Sさん》が居るの.
教室にはいつも音楽が流れていてクラシックがほとんどだけど
Ma先生が「好きなCDかけていいよ」とおっしゃるから
この前 教室の雰囲気に合いそうなソロギター演奏者のとケルト音楽のCDを持って行ったのです.
Sさんもその曲を知っていたみたいで
あたしの隣で描きながら音楽に合わせて鼻歌を唄っていた.
この人は結構雰囲気の柔らかい人でちょっと遠くの市から通ってらしてそこの市の職員だそうだよ.
何年か前に結婚なさって お子さんはまだ小さく
奥さんはかなり年下みたいで話があんまり合わないようだが円満そうで
家庭が円満な人って人当たりが良さそうな雰囲気がある.
───と ここで終わらせると
「wotogiさん その人の事を好きになっちゃったんじゃーねぇのw?」と
脳味噌が三月ウサギ化している人から誤解を受けてしまうので
もう少し書くとー
Sさんはどんな人物か自分なりに書いてみると
*かなりな年齢になるまで独身だった(ようだ).
*市の職員(公務員)なら収入が安定している(筈だ).
*そんなに見た目も悪くなく 背もそこそこで体型も中肉中背(に見える).
*どんな年齢の人にも話を合わせようとする姿勢が感じられる.
人当たりも柔らかい. オタクとは違いこちらの話も聞いてくれる.大人しそうだ.
たぶんオトナしすぎて周りの女性が恋愛に結びつけて考えてくれなかったのかもしれない.
波瀾万丈な人生ではないけれど安定した生活を共に送れそうな人だ.
この人を結婚相手として選んだ奥さんはお目が高い.
やんちゃとか苛烈な言動・行動や性格だったり
「自分はマグロなんで泳いでないと窒息してしまう」なんて言う人は
一緒に居て飽きはしないだろう.
行動力があるから引きづられるように付き合い始めるかもしれない.
何年かはその激しさに目が眩んで深く考えられないけど
奪うだけ 求めるだけの人に付いていって
数年後 精神的に凄いくたびれている自分に気付くかもしれない.
そんな時
隣でのんびりと縁側でお茶を飲んで日向ぼっこを一緒に楽しめた”恋人”と呼ぶには そこまで気持ちが引き上げられなかった男性の存在が
夏の夕涼みに
広く緩やかに流れる川沿いを手をつないでのんびりと歩く
草地でサッカーをしている子供らのはしゃいだ声を聞き
川面に夕日が映るのを眺めたり
茜色の空や雲を一緒の思いで見ていた人が*
*どんなに大切で
どれほど かけがえのない人だったかを
無性に懐かしく思い出されるのかもしれないなあ….
話がちっとズレたけどさ
Sさんは絵を小さい頃から描いてはいたそうだけど
少しイラストっぽい癖がついてるなあ(言わなかったけど)
その日は生徒全員〈この日は五人〉で同じ石膏像デッサンしていたけど
Sさんの場合 輪郭線が強め?なのかな?
サイン上手かった.
**の間に これ↓入れた方がいいですかね?
『暖かな土手に座り 犬の散歩をしている老人がボールを川に投げ入れ
犬に「持って来ーい」をさせているのを
犬がボールを川に入り泳いで取ってきて 上がってくる従順さを
(かわいいなあ)と同じ思いで見ていた人が』
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